ホームページを丸ごとバックアップするソフト – エクスポート機能がない時に

クラウド型のホームページ作成サービスを利用しているけど、データのエクスポート機能がないことがあります。ホームページを丸ごとバックアップしたい!そんな時に便利なソフトがあるのはご存知でしょうか?そうそうある事ではないと思いますが、もしもサービス終了や停止が起きてしまってからでは間に合いませんので、備えあれば憂いなしの気持ちで、定期的にバックアップを取る事が大切です。

また、ご自分でホームページを運営している場合でも突然のアクセス不可に見舞われることもないとは限りません。突然のデータ喪失もありえることです。ホームページをバックアップすることは身の安全を確保するためにとても大切な取り組みです。

Sophos Security Threat Reportによると1日になんと3万件もハッキングされているそうです。マルウェアを仕込まれるとGoogleから危険なサイトとしてブラックリストに登録されてしまいます。マルウェアを仕込まれた場合、復旧する作業は大変ですからビジネスがストップしてしまうことになります。

この記事では、
ホームページ作成サービスを使っている方、
ご自分でWebサイトやWebアプリを運営している方、
個人のパソコンをバックアップしたい方、

を対象にしています。

目次

ダウンロードソフト2本

jimdoなどのホームページ作成サービスを利用している方のために、
Windows用とMac用の2本のホームページダウンロードソフトを紹介します。
いずれのソフトも、ダウンロードしたいWebサイトのURLを入力し実行ボタンを押すとhtmlやcss、javascript、イメージ、PDF等のファイルがダウンロードされ、ディレクトリ構成をローカルに複製してくれます。

エクスポートに対応していないサービスを利用している方は必ず備えておきましょう。ただし、静的に生成されたファイルだけのダウンロードになります。データベースを利用したショッピングカートの機能やクーポン発行の機能などのデータベースを利用しているであろう部分はダウンロードできませんのでご了承ください。

jimdoでは、今の所エクスポート機能が実装されていないため、HTTrack WEBSITE COPIERというソフトを利用して、各自ローカルに保存するように推奨しています。

HTTrack WEBSITE COPIER

httrack-website-copier
こちらはフリーソフトでWindowsをご利用の方はインストーラーが起動するので、簡単にインストールできます。LinuxやMacOSXの場合はコマンドラインから構築する必要があるようです。

検索すると使い方はすぐにわかると思います。ダウンロード先はこちらのリンクです。自分の環境のものを選んでください。
HTTrack WEBSITE COPIER

SiteSucker for macOS

SiteSuckerスクショ
App Storeで600円で購入できます。MacOSXユーザーでHTTrack WEBSITE COPIERのインストールができない場合は買ったほうが早いです。

SiteSucker for macOS

ということで購入してみましたので、どんな感じでダウンロードできるのか試してみます。

まずは、起動してみるとこのようにわかりやすいインターフェースが現れました。直感的にわかるデザインです。URLをコピペしてダウンロードボタンを押すだけだなというのが理解できます。

SiteSucker使用方法

私の作りかけのjimdoページは全部で10ページくらいですが、3秒くらいで全てダウンロードされました。そしてディレクトリの構成もバッチリです。

SiteSucker起動画面

リンクも付いていて、本番と同じ状態のサイトをローカールで閲覧できるので、これでバックアップは完璧です!

SiteSuckerでダウンロードしたディレクトリ

保存先はデフォルトでDownloads/us.sitessucker.mac.sitesucker内のフォルダです。
次にこのindex.htmlをダブルクリックして起動してみましょう。このURLをみてください。ローカルURLですね。本番環境と全く同じ動作をしました。

ローカルのindex.htmlを起動確認

もしサービスが停止した場合でもこのままファイルをアップすれば同じように閲覧できるので安心です。

※ネットショップや予約システム・アンケート機能・お問い合わせフォームなどサーバーと通信する機能の場合はデータベースとリンクしているため、同じような外観を保存できても機能が動かなくなりますのでその点はご注意ください。あくまでHTMLファイル/CSSファイルとしてのダウンロードが可能になります。

※上記はjimdoの例ですが、wix.comではダウンロードしたものが再現できませんでした。おそらくデータベースと関連したシステムなのでしょう。Webnodeはダウンロード可能です。

使用上の注意

これらのソフトの技術をクローリングといいます。クローリングはGoogleも利用している技術で、Googleはインターネット上にあるWebサイトの情報をクローリングしデータベースに保存し解析することで検索ランキングを表示します。

この技術はWebサイトに負荷がかかるため、気をつけて利用するべきです。自分のサイトのダウンロードを行うならいいのですが、情報収集のために他サイトを頻繁にクローリングする行為はやめましょう。

サーバーや転送量に対する費用を支払って運営していますので、頻繁に全ページをクローリングすると相手に迷惑をかけることになります。場合によっては裁判沙汰になるケースもあります。他者のサイトをダウンロードする場合は気をつけましょう。

個人が1日に数回行うだけでしたらまず問題はないと思います。常識として書いておきました。

個人のパソコンをバックアップするソフト

PC環境を丸ごとバックアップするソフトを紹介します。様々なアプリやソフトをパソコンにインストールして使っている方もいると思います。ファイルだけであれば外部ストレージにコピーしておけばいいですが、特殊な設定を施したソフトやアプリの場合ですと、障害発生により設定が破棄されてしまうことがあります。

このような問題を解決するためにはシステム全体をバックアップしておく必要があります。

MacOSであれば「TimeMachine」が初めからインストールされているのでこちらの記事に従って設定をすれば万が一システム障害が発生しても安心です。

Windowsの場合は、多分バックアップソフトは付属してないと思いますので、万が一の時のためにソフトを購入することをお勧めします。アクロニスというのが有名です。システム全体を丸ごとバックアップし障害前の状態に戻すことができます。

アクロニス・トゥルー・イメージ公式サイト

アマゾンでも売っています。

ホームページをバックアップするWebサービス

torocca!

こちらは、サーバーを用意してWebサイトやWebアプリなどを運用している方向けのサービスになります。

対象はデータベースとサイトのコンテンツを定期的にバックアップし暗号化したファイルを保存・復元する事ができます(最大30世代のバックアップが可能)。ローカルへのダウンロードができ、複数のサイトのバックアップにも対応しています。

FTPプロトコルによりバックアップを取る仕組みなので、ソフトウェアをインストールしたり、専用のサーバーを用意したり、移転する必要もありません。今運営しているサーバーのファイアーウォールとプロトコルの設定が必要になります。

その他に、サイトモニターやブラックリストモニター監視という機能があります。

具体的には、Googleがお客さまのWebサイトをインデックスする際、お客さまのWebサイト内に、マルウェア等、不正なプログラムの浸入を 監視します。特定の条件に適合した場合、Googleが管理するブラックリストにWebサイトが登録されます。その後、torocca!で対象のサイトをバックアップした場合、ブラックリストに登録された旨を管理画面とメールで通知いたします。torocca!公式サイトより引用

データベースを利用したWebサイトを複数運営している方や、AWSなどのクラウドサービスを使っていない方で、バックアップに不安がある場合は役に立ちそうです。自分で用意しなくていいので楽かもしれません。

興味のある方はこちらのサイトから確認してください。サイト内のメニュー「シロッカ!」にも興味深い記事が掲載されています。

torocca!公式サイト