コンテンツマーケティング

マーケティングの一種だがウェブマーケティングとして利用されている。実質的にウェブサイトのコンテンツ制作におけるマーケティングである。

顧客ニーズを満たすコンテンツ(情報)を提供し、提供側の存在を広めるまたは関心を持ってもらう手法。自社商品やサービスの宣伝は最小限にし、あくまで、顧客のニーズを満たすことを中心とする。顧客のペルソナを作成することも有効な手段として取り入れている手法である。

2010年から2016年にかけて、主にスマートフォンの普及により、インターネット検索の裾野が拡大した。ウェブサイトへのアクセスもパソコンからスマホが7割と主流はスマホへとシフトした。そして、サービスの比較が容易になった。そのような環境の中においては、従来の宣伝だけでは購買に繋げるのは難しくなっている。コンテンツマーケティングが注目されているのはこのような背景があるからである。

では、コンテンツマーケティングがどのように問題解決に役立つのか。

この手法は、上述済みであるが、顧客が求める情報に対して最適なコンテンツを提供し、徐々に育成していくものである。従って、潜在的顧客に役立つ情報を発信している企業としての認知度を高めるために、継続的努力が必要になってくる。顕在顧客だけでなく潜在顧客へのアプローチも行い、安心感や信頼感を日頃から高めるための情報発信をすることで、長い時間をかけて、企業への信頼感を作っていく。

そのような信頼関係ができた状態だと、たとえ同じようなサービスが存在してもまた、価格競争に負けていたとしても、顧客は信頼できる企業を選ぶもの。

近年、オウンドメディア等を通してコンテンツマーケティングが盛んに行われている。

購買層モデル

コンテンツマーケティングでは、顧客を3つの層に分類してターゲティングをする。

  • 認知層 – 企業の存在を認知する段階
  • 比較検討層 – 商品やサービスを検討する段階
  • 購買層 – 最初から購入の意思のある段階

それぞれの段階でのペルソナを明確に、提供するコンテンツを明確にしていく。

認知層

認知層には、様々なコンテンツの提供が可能な場所。観葉植物の販売者であれば、植物それぞれの育て方や土の種類・栄養剤の種類や、ライフスタイルに関連した情報植物のある暮らしのレポートや、植物と人間心理、さらには植物と色彩心理なども面白そうなコンテンツになる。多くの層に楽しんでもらうコンテンツを提供する必要がある。

比較検討層

比較検討層には、自社商品だけの説明ではなく、競合他社の製品であっても紹介するべきである。そのサイトの目的は顧客のニーズを満たすために存在することを忘れてはならない。ニーズを満たすから信頼されるという考えが、コンテンツマーケティングには必要となってくる。自分よがりなコンテンツはすぐに見透かされてしまう。

購買層

購買層には、商品やサービスを1ページ1商品の原則で、掲載する。1ページに複数の商品を掲載すると成約率が落ちることは常識。

運営に関して

コンテンツマーケティングのために、オウンドメディアを運営する場合は、最低でも社員1名の採用は必要である。サイト運営全般の知識が必要となる。担当者に求められる能力はメディアの作成・アクセス解析の利用方法・ソーシャルメディアの知見・コンテンツの分析構成力・文章力・社内コミュニケーション力などがあれば望ましい。

オウンドメディアを運営するには、効率化のためWordPressやMobableType等のCMS(コンテンツマネージメントシステム)が必須となる。完璧なセキュリティーは存在しないが、自社管理に不安があるなら業者に委託した方が良い。完璧はないが、素人よりは安心できる。特に、WordPressは世界的に普及しているため、ハッキング被害も多い。